多くの看護師は20代後半から30代前半に結婚して看護師の仕事を辞めた方がたくさんいます。
そこから早10年~20年。
子育ても終わり、もう一度看護師として復帰したいと考えている40代50代の方もたくさんいることでしょう。
しかし、厳しい現実として「40代50代看護師でブランクが20年もあるようなら、なかなか就職できない」ということがあります。
確かに「就職できない」というのは少し言い過ぎかもしれませんが、40代50代で看護師として病院に就職しても、そこでの仕事はかなり大変です。
なぜなら、あなたの看護師のブランクが10年20年ある間に、看護師の仕事の内容は大きく様変わりしているからです。
頑張って病院になんとか就職しても、きっと浦島太郎状態になって、また新たに仕事を覚え直すのは相当きついことになるのは覚悟しておかなければなりません。
ですから40代50代の看護師でブランクが20年近くあるのなら働き方もしっかり考えておきましょう。
50代看護師でブランク20年なら病院には就職できない
育児のひと段落し、再び看護師としてのキャリアを考えることが増えているのは、40代から50代の方々だと思います。
多くの看護師が、看護学校を卒業して新卒で20代のうちに病院で勤務し、結婚や出産を契机に一時的に仕事を離れた経験を持っていることでしょう、
そのような方々の中には、20年近いブランクを経て、再び看護師としての職務に復帰したいと考える方も少なくありません。
ただし、20年という長いブランクを経て現場に戻ることは、不安や躊躇の気持ちがつきものです。
では、看護師の仕事がこの20年でどんな風に変わったのか?
予め知っておきましょう。
オーダリングシステム・電子カルテ
この20年で看護師の仕事で大きく様変わりしたのは
・オーダリング
・電子カルテ
ではないでしょうか。
現在、ほとんどの医療機関では、電子化が進展しています。
20年前には、診療記録はもちろん看護記録も手書きの紙カルテが主流でした。
病棟での業務にはパソコンがほとんど使用されず、医事課に数台の大型パソコンがあり、主にレセプト算定の担当者が利用していました。
しかし現在では、オーダリング(検査指示、投薬指示、食事指示、運動療法指示など)やカルテの記載など、ほとんどの業務がパソコンを使用して行われています。
また、レントゲンなどの画像診断もフィルムレスで、データがパソコンに取り込まれるようになりました。
しかし、20年の間に看護の世界が大きく変わったため、20年のブランクがある看護師が現場に復帰するためには、これらのパソコン操作に慣れなければなりません。
看護師の仕事自体を再学習する必要があるだけでなく、パソコンの使い方もマスターしなければならないのらです。
例えば、
「注射の指示を確認するには、電子カルテのこの画面を開いて…」
や
「以前の診療情報は、こちらの項目をクリックして…」
といった説明を先輩看護師から指示を受けると、頭が混乱してしまうこともあります。
さらに、ワードでの文字入力に慣れていない人は、看護記録の作成にも時間がかかってしまうことでしょう。
介護保険制度、医療保険制度の変化
20年前には存在しなかったもの、それが介護保険法です。
また、当時の状況ではケアマネージャーという職業も存在しませんでした。
もし家族に介護が必要な方がいる場合、ケアマネージャーや訪問看護師との連絡が必要となります。
しかしその他の人々にとっては、医療保険と介護保険の関係や仕組みが十分に理解されていないことが一般的です。
病院、診療所、訪問看護、介護施設などで看護師業務を行う際には、介護保険に関する知識が不可欠です。
急性期病棟や救急外来といった部署でも、要介護度や介護状況を理解することが重要です。これが早期退院や病院との連携の基盤となるからです。
20年前には
「一般病棟」
「老人病棟」
「慢性期病棟」
といった名称の病棟がありました。
しかし現在では医療保険制度改革や介護保険制度の導入により、長期入院病棟はなくなりました。
今では
「地域包括センター」
「要介護区分変更」
「福祉用具貸与」
「要介護度に応じたデイケアの制限日数」
といった用語が一般的です。介護保険に関する知識は多岐にわたります。
50代看護師でブランク20年なら働き方や職場もよく考えてみて
40代50代で復帰する看護師は、社会人経験や子育ての経験など、様々な経験を積んできた看護師です。
だからこそ、若手新人看護師にはない視点や経験を活かして、患者さんや他の看護師に貢献することができます。
しかし、40代50代にもなると記憶力や身体的な衰えも出てくるのは否めず体力面での負担が若手新人看護師に比べて大きくなります。
それでも40代50代だからこそ、若手新人看護師にはない落ち着きや大局観を活かして、看護師として活躍する場所はあります
ただ、40代50代での看護師はやはり体力面での負担は大きくなりますから、その点だけはどうしようもありません。
40代50代でブランク20年近くある看護師の復帰におすすめの働き方と職場
40代50代でブランクが20年近くある看護師が復帰するなら
・まずはパートから始める
・療養病棟や介護施設で働く
ことをおすすめします。
40代50代でブランクがある看護師なら、最初はパートから始めよう
40代50代の看護師が長いブランク期間を持つ場合、最初はパートタイムでの勤務から始めることもおすすめです。
ただし、「40代50代の看護師でブランクがある」と言っても、そのブランクが10年~20年かによって状況は異なります。
例えば、ブランクが5年以内といった比較的短い期間の場合、看護師の業務の基本的な流れは体に残っているため、最初から正規の勤務形態を目指すこともできるでしょう。
しかし、ブランクが5年~10年以上ともなると、初めからフルタイムの勤務を選ぶことは、体力的に難しいといえます。
40代50代の看護師と20代の看護師との大きな違いは、何と言っても体力面の違いです。
いくら自分の体力に自信があると言っても、20代の勢いには敵いません。
しかも、あなたには10年以上のブランクがあるのです。
新しい環境で慣れない仕事に取り組みながら、周囲に気を使うことは、かなり疲れることは間違いありません。
最初は「頑張ろう!」と強い意志を持っていても、日々の疲れが積み重なり、復職から2週間から1ヶ月程度が経つと、一気に体力的にも精神的にも限界を感じることがあります。
そうなると、「やっぱり、もう看護師としての仕事は無理。辞めよう」という考えが浮かんでしまいかねません。
せっかく苦労して看護師として復職して頑張ってきたのに、疲労によって辞めてしまうのはもったいないことです。
そのため、40代50代でブランクが10年20年ある看護師の方には、気軽に始められるパートタイムの勤務からスタートすることをおすすめします。
最初はパートタイムで働きながら、徐々に業務に慣れて自信をつけていけば、その後に常勤としての勤務を目指すことが良い戦略となるとおもいます。
40代50代でブランク20年近くある看護師の復帰におすすめの職場
40代50代でブランク20年近くある看護師の復帰におすすめの職場は
・療養型病棟
・介護施設
です、
その中でも最近では老人ホームなどの介護施設での看護師の仕事をおすすめします。
それは以下の理由があるからです。
介護施設で働く看護師には、以下のようなメリットがあります。
- 治療よりも健康管理
主な仕事はバイタルチェックなど健康管理の仕事 - じっくり長く向き合う看護ができる
介護施設では、入居者と長期間にわたって関わることができます。そのため、入居者一人ひとりの健康状態や生活習慣を深く理解し、それに基づいたケアを提供することが可能です。 - 体力を使う仕事が少ない
介護施設では、入居者のケアは主に介護職が担当するため、看護師は体力を使う仕事が少なくなります。これは、病院での看護師の仕事と比較して大きな違いと言えます。 - 残業が少ない
介護施設では病院のように急患が入ることがないため、残業が少なくなります。また、デイサービスなど夜勤のない勤務形態も多いです。 - 体力的な負担が少ない
介護施設では、看護師の主な役割は医療的なケアとなります。体力を必要とする介護業務は、介護職員が担当するため、体力的な負担が少ないです。 - 経験とスキルが活かせる
40代50代であれば長年の看護経験とスキルを活かすことができます。特に、患者さん一人ひとりとじっくり向き合うことができるため、看護師としての経験が深く活かされます。 - 勤務時間の融通が利く
介護施設では、24時間体制を整えるためにシフト制を採用しているところが多いです。そのため、ライフスタイルに合わせて勤務時間を調整することが可能です。 - 人間関係がシンプル
病院と比べてスタッフの人数が少ないため、人間関係がシンプルでストレスを感じにくいです。
これらのメリットから、40代50代でブランク20年近くある看護師にとって、介護施設はおすすめの職場と言えるでしょう。
40代50代でブランクのある看護師が仕事を探すなら
40代50代でブランクのある看護師が復帰する職場を探すなら、やはり専門のエージェントに相談してみるのが早道です。
介護施設の看護師求人に強いエージェント
特に介護施設でのお仕事に興味があるのなら、おすすめは「看護師求人EX」ですです。
看護師求人EX
看護師求人EXさんも介護施設に強いエージェントです。
40代50代のブランクのある看護師さんで介護施設での仕事に興味があるのなら、ご相談だけでもされてみてはいががでしょうか?